2013年1月22日火曜日

24年度「災害時語学サポーター養成講座」WEB講義-災害時語学サポーターの通訳対応時における心得-

通訳対応時の場面としては、被災外国人と直接話す「2者間コミュニケーション」と被災外国人と日本人の間に入って通訳する「3者間コミュニケーション」があります。

21年度災害時語学サポーター養成講座
2者間コミュニケーションの想定される場面
災害発生初期段階では専門家との間に入って通訳することより、集めた情報や、専門家の助言を頼りに、災害時語学サポーター自らが外国人被災者へ情報提供することが主な活動となることが想定されます。

窓口に待機して電話による問い合わせへの対応も想定されます。

窓口などで外国人被災者と対面でニーズを聞き取り、対応している行政窓口につなげることも考えられます。

2者間コミュニケーションにおける基本的な態度
まずは相手を落ち着かせ、状況を正しく理解できるようにさせてください。(相手はパニックになっていることがあります。それにつられて自分も動揺しないようにしてください)

次に当面の安全を確保し、身体的、情緒的安らぎを与えてください。(寒い時には毛布や温かい飲み物を提供してあげてください)

今どうして欲しいのか、何が気がかりなのかを言語化できるように手助けしてください。(落ち着かせてからでないと話にならないことがあります)

その際、現実的な支援と情報を提供してください。憶測したり不正確な情報を提供しないでください。

質問に答えられない時は、正直に答え、調べられることに対しては後で回答すると伝えてください。(その際、連絡先を聞いておいてください)

必要に応じて他の機関(専門家や当協会)につなげてください。(1人で解決しなければならないと思わないでください)

3者間コミュニケーションの想定される場面
災害発生よりしばらく経って避難生活から生活再建の段階では、行政の窓口などで担当職員等と当事者との意思疎通を通訳でサポートすることが災害時語学サポーターの主な活動となることが想定されます。

通訳の内容は、財政面、住居、労働、在留資格など、多岐に渡ります。

言葉を単に置き換えるのではなく、通訳を必要とする両者の間で、制度や文化などを含めて両者のコミュニケーションが円滑に進むように架け橋となることが求められます。

3者間コミュニケーションにおける基本的な態度
まず相手に自分の立場(何者か)を伝えてください。(国際交流協会から派遣されました・・・・と申します)

もし待ち時間があれば、その時間を利用して被災外国人の相談内容を聞いておいてください。

中立的な立場を保ってください。両者の発言内容を取捨選択しないでください。偏見を持たず、個人的な助言や意見を述べないでください。

置き去りにしない(疎外感を与えない)でください。(どちらか一方だけと話し込むともう一方は不安になります。やむを得ずそうなってしまった場合はその理由を明示してください)

きれいな表現より正しい情報を心がけてください。(誤訳したとわかったら、それをすみやかに表明してください)

長い文章は途中で区切るように頼んでください。重要な単語などは要領よくメモをとってください。

制度/法律などの単語で分からないときは、遠慮せず分かるまで聞いて理解してから通訳してください。

以上が、災害時語学サポーターの通訳対応時における心得です。

番外編-日頃できる通訳トレーニングの紹介-
語学ができる皆さんには釈迦に説法かもしれませんが、参考までに紹介しておきます。

1)シャドーイング(テレビやラジオの外国語放送などをオウム返しのようにそのまま繰り返す練習)

2)クイックレスポンス(ある単語に対応する外国語を即座に言えるようにする練習)

3)単語帳づくり(原始的で地道な作業ですけど効果的。時々カードの順番を変えて覚えるとさらに効果的)

4)身の回りのものや、新聞記事、車内広告など、気付いた時に「通訳言語でどう言うのか?」という意識を持って生活し、普段から「訳す」習慣をつける

5)積極的に外国人とコミュニケーションをとる(「習うより慣れろ」の精神です)

6)友達や知り合いとの会話の通訳など、小さなところから通訳する経験を積んでいく(万事、小さいことの積み重ねが大事です)

ここまでで24年度災害時語学サポーター養成講座で話す内容はほぼ書き終わりました。

次回は、このWEB講義の最終章となる「当協会が実施する在住外国人向け南海地震対策」です。

マネージャー 吉田

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