2013年1月17日木曜日

24年度「災害時語学サポーター養成講座」WEB講義-災害時語学サポーターの役割①-

今回は災害時語学サポーターの役割についてまとめます。

平成20年度災害時語学サポーター養成講座
一連のWEB講義シリーズの「災害時語学サポーターの活動」のブログでも書きましたが、災害時語学サポーターの活動の中心は「通訳」と「翻訳」です。

災害時語学サポーターの資質として「語学」は必要欠くべからざるものです。

しかし「語学ができる」=「災害時語学サポーター」とはなりません。

分かりやすく言うと、語学だけできても災害時語学サポーターとしては半人前以下ということです。

では、他にどのような資質が災害時語学サポーターに求められるのでしょうか?

これを解くキーワード3つを以下に掲げます。

①言葉の壁
②制度の壁
③文化の壁

これらは災害発生後の被災在住外国人の前に立ちはだかる「3つの壁」と呼ばれるものです。③の「文化の壁」を「心の壁」に代えて説明される方もいますが、結論にあまり差はないと思います。

県の南海地震条例(正式名称はもっと長いです。ちゃんと知りたい方は以下の県のHPでご確認ください)第2条第7項で外国人は「災害時要援護者」(特別な援護を必要とする者)とされています。
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/010201/jisinjoureitop.html

条例では、他に災害時要援護者として「高齢者、障害者、傷病者、妊産婦、乳幼児」が掲げられています。

どうして外国人が災害時要援護者に含まれるのかを考えたとき、前述の3つの壁の存在が浮かび上がるのです。この3つの壁が外国人を災害時要援護者(災害弱者)にする所以(ゆえん)です。

①言葉の壁については、日常生活で使用しない災害時特有の言葉に在住外国人は戸惑います。

分かりやすい例を1つ挙げましょう。日常生活で使用する「ふつう」は漢字に置き換えると「普通」ですが、災害時良く使われる「ふつう」は「不通」です。「A駅とB駅間は不通です」と言われて即座に理解できる外国人は少ないでしょう。

また、以前紹介した「高台」も理解できない在住外国人が多いと思います。

こういう場合、今後紹介する「やさしい日本語」への変換や、絵文字(ピクトグラム)で表現してあげる配慮が大事です。

言葉についてもう1つ注意してほしいことは、皆さんがよく思われがちな「永住者または帰化した外国人=日本語ペラペラ」ではないことです。

というのも、法律上、永住者や帰化(日本人になる)の要件に日本語能力が求められていないからです。

県内の在住外国人のうち、「永住者」の在留資格を有する在住外国人は789人おり(H23年末現在)、県内の在留資格別で最大勢力を誇りますが、この中のある程度の割合の方は日本語があまりできないと思われます。

また、日常会話は普通にできても、漢字が読めなかったり、熟語が理解できなかったりと、その日本語レベルは一様ではありません。

帰化した外国人や、以前のブログで紹介した「外形は日本人だが中身は外国人」の実態について私どもでは把握していませんので、実際にどれだけの数の在住外国人等がこの言葉の壁にぶつかるのかについて正確な数字は分かりません。

次に②制度の壁については、「日本人から見えにくい在住外国人の制度」と「在住外国人から見えにくい日本の制度」の両側面があります。

これらの説明は少々マニアックになりますので、次回のブログに回すことにします。

マネージャー 吉田

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