2013年1月10日木曜日

24年度「災害時語学サポーター養成講座」WEB講義-在住外国人の地震や津波に対する備え③-

「生き抜く」のに最低限必要な5つの備えで、前回のブログで紹介できなかった残りの2つを以下で紹介します。

「④あらかじめ連絡方法、集合場所を決めておく」
大きな地震が起きたときは電話が大変かかりにくくなります。そのため、震災後に電話で知り合いと連絡を取り合い、安否を確認するのは非常に難しいです。

交通機関の麻痺により自宅に帰ることもできないかもしれません。こうした時のことを考えて、安全な集合場所(避難場所・避難所)をあらかじめ決めておくよう話をしてください。

また、家を空けて避難する場合は行き先を紙に書いて家に貼っておくなど、連絡方法をあらかじめ決めておくように話をしてください。

電話がかかりにくい場合に備え、NTTの災害用伝言ダイヤル「171」や各携帯電話会社の「災害用伝言板」サービスを活用する手もあります。詳しくは各サービスのウェブサイトをご覧ください。

参考までに、各社の英語版HPは以下のとおりです。
「171」サービス⇒ http://www.ntt-east.co.jp/saigai_e/voice171/
「災害用伝言板」サービス
(NTTドコモ) ⇒ http://www.nttdocomo.co.jp/english/info/disaster/
(SoftBank) ⇒ http://mb.softbank.jp/scripts/english/disaster_message/index.jsp
(au) ⇒ http://www.au.kddi.com/english/notice/saigai_dengon/index.html

「⑤サバイバル日本語を覚える」
東日本大震災では「高台に避難してください」の意味が分からず逃げ遅れ亡くなった外国人がいたようです。そうならないため生き残るための最低限の日本語を覚えるよう話してください。

参考資料として、当協会発行の6か国語版南海地震対策啓発パンフレットの20ページをご活用ください。以下のHPでご覧いただけます。
http://www.kochi-kia.or.jp/earthquake/


統計資料に表れない在住外国人
最後に、在住外国人に関して、統計資料に表れない外国人について簡潔に書き加え、これまでの説明の結びにしたいと思います。

県や国の統計資料に表れない在住外国人には次の3パターンがあります。
1)短期滞在者(主に旅行客)
2)非正規滞在者
3)外形は日本人だが、中身は外国人

日本政府観光局の統計によると、2010年及び2011年の訪日外国人旅行客は、それぞれ860万人余り、620万人余りと、全国の在住外国人数の3倍~4倍の数に上ります。

政府はこの数を2016年までに年間1800万人にしたいとの目標があるようですが、1800万人を日割り計算すると、1日におよそ4万9千人の外国人観光客が日本のどこかで旅行している計算になります。

外国人観光客に対する南海地震対策についても官民挙げて検討する必要があると思いますが、少なくとも高知県内のこの分野における具体的な動きは今のところないようです。

非正規滞在者については、統計資料がないので正確なことが言えませんが、正規の在住外国人数の約10%と言われています。

在留期間を過ぎても留まっている外国人(いわゆるオーバーステイ)がこのパターンに該当します。

非正規滞在者は市町村に住民登録されておらず行政サービスにアクセスできない状態にありますので、大規模災害発生時においては最も立場の弱い在住外国人になると思います。

外形は日本人だが中身は外国人については、ピンと来ない方がいると思います。これは国籍は日本でも、外国で生まれ外国で育ったために、日本語が不自由な日本人のことです。

ですので、外形は日本人だが中身は外国人と表現しました。実は、このパターンに属する外国人がこれからどんどん増えていくものと思われます。

国際結婚のカップルが増えているのをご存知でしょう。親が父親でも母親でもどちらか一方が日本人だったらどこで生まれようがその子供には日本国籍が与えられます。

二重国籍の状態にある場合、ある年齢に達するまでに日本国籍にするのか外国籍にするのかの選択を迫られますが、日本国籍を選択し何かの理由で日本に住むことになった日本人が、もし日本語が不自由だったら、このカテゴリーに属することになります。

これに属する外国人は外国人登録者数の統計上では当然カウントされていませんし、おそらくどの機関も実態を把握していないと思いますので、今のところ計画的な対策の立てようがないです。

これで在住外国人についての記述はひとまず終了です。次回から災害時語学サポーターの活動について書き進めたいと思います。

マネージャー 吉田

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